英語を書かなきゃいけないときに使う辞書系ツール
「これ」という辞書を厳選するのが大事
辞書をあらかじめ決めておく
タイトルにもあるように、辞書系ツールを紹介します。しかし正直なところ、自分の使いやすいツールなら何でも良いと思います。
大事なのは、使う辞書をあらかじめ決めておくことです。いざ英語を書くときに、使う辞書が決まっていないと、辞書自体を探すところから始まってしまい、時間やエネルギーが奪われます。あるいは「よくわからないからとりあえずググるかー」となった場合、裏のない情報に運悪くトラップされてしまうかもしれません。使う辞書を先に厳選しておけば、そのような事態は避けられます。
辞書系ツールを選ぶに当たり、以下の3つを選定基準としています。
- 無料 現状、辞書系ツールに限って言えば、無料で十分だと思います。ただし、専門家じゃないので断言はできません。
- オンライン デバイスの環境に依存しないのがメリットです。ただし当然ですが、ネットにつながらないと使えません。
- NO自動翻訳 機械学習による自動翻訳ツールは除きました。なるべく自力で文章を書いたほうが、長期的には自分のスキルアップにつながると思うからです。しかし、自動翻訳ツールが発達している今、こういう考えは時代遅れになりつつあるのかもしれません。
では、辞書系ツールを紹介します。
英英・類語辞典
LEXICO
語義・類語・例文・語源、オールインワンの辞書サイトです。Oxford Dictionaryによって運営されているようです。アメリカ英語・イギリス英語、両方とも載っているので、英単語の意味を調べるときは、とりあえずこれで良いと思います。
特に、類語(シソーラス)を調べるときには、必ずこのサイトを使っています。検索窓のメニューを「THESAURUS」にすると、類語を検索できます。あるいは、各単語のページの「+ Synonyms」をクリックしても、類語を見ることができます。
例文が多いのも魅力的です。各単語のページの「+ More example sentences」をクリックすると、どういうニュアンスで使われることが多いかを確認できます。
Oxford Learner’s Dictionaries
名前のとおり、英語学習者用の辞書であるため、LEXICOより情報がコンパクトになっています。単語の意味をさっと確認したいときに便利です。また、平易な英語で語義が説明されているので、LEXICOの説明がわかりにくいときに使うのもおすすめです。頻出単語については、コロケーションや用法も載っています。
コロケーション
Just the Word
単語を検索するとコロケーションが表示される、というシンプルなサイトです。また、気になったコロケーションをクリックすると、例文も表示されます。コロケーションに関するウェブサイト(そういうのをコーパスっていうんでしょうか?)は他にもありますが、Just the Wordは見た目と機能がシンプルであり、使い方がわかりやすいので気に入っています。
Netspeak
ある単語や語順の使用頻度を調べたり、比較したりするのに使います。たとえば、「atとin、どっちがよく使われるんだろう?」とか、「この副詞は文のどこに置かれることが多いんだろう?」と思ったときに使います。
フレーズ集
Useful Phrases
英語論文で頻出のフレーズがまとまっています。“English for Writing Research Papers”(著・Adrian Wallwork:Springer)という、アカデミック・ライティングの書籍1の付録です。リンク先にある「Free Download: Useful Phrases」をクリックすると、フレーズ集が載ったPDFをダウンロードできます。
同様のフレーズ集として、Academic Phrasebankというのがあり、結構多くのブログで紹介されています。フレーズの検索性が低いので、私はあまり使っていませんが、有益なサイトの1つだと思います。
おわりに
以上、「英語を書かなきゃいけないときに使う辞書系ツール」を紹介しました。このようなツールを使うと、Google検索でなんとなく英語を調べるよりは、裏づけのある良質な情報を得られると思います。ぜひ、自分にピッタリのツールを探してみてください。
脚注
この”English for Writing Research Papers”という本は、非常に参考になりました。昨年、『ネイティブが教える 日本人研究者のための論文の書き方・アクセプト術』(講談社、2019)として翻訳されたので、関心のある人は読んでみてください。↩︎